編集部おすすめこの冬一番泣ける映画『ラーゲリより愛を込めて』とのコラボキャンペーンを開始! プロデューサーにスペシャルインタビュー!
マイちゃん
- 2022年12月9日より公開される感動巨編映画『ラーゲリより愛を込めて』。
大人のぽりぽりクラブでは、映画公開を記念してスペシャルコラボキャンペーンを開始します。
ここでは、この映画の企画制作を担ったプロデューサーの平野隆さんへのスペシャルインタビューをご紹介。ここでしか読めないエピソード満載でお届けします。
ガンさん
収録中に俳優さんがあのおせんべいを食べていたとか、ロケ地が実は……といった裏話も。ぜひ最後までお楽しみください。
会いたい人に会えない辛さ、寂しさを知った人々に贈りたい
――『ラーゲリより愛を込めて』の企画は、世間がコロナ禍に突入する前から進んでいたそうですね。なぜ、この作品を公開しようとお考えになったのでしょうか。
この映画の原作は故・辺見じゅんさんの『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』です。僕はこのノンフィクション小説を学生時代に読んだのですが、いたく感動して。こんなに大変なことが、すごいことがあったのだと胸の奥に大切にしまっていました。
そのうちにどんどん社会がどこか生きづらく、窮屈なものになっていきました。戦争のときのような悲惨さはないけれども、どこか息が詰まるような苦しいものを日々感じるようになっていったんです。苦しみを抱えながら生きることに、先人たちはどのように向き合ってきたのだろう。そう考えたときに、30年ぶりにこの小説のことを思い出しました。
主人公の山本幡男さんらは10年近くも、凍てつくシベリアに抑留され辛く厳しい労働を課せられました。僕たちが日常的に感じている苦しみはその壮絶な世界と比べてはいけないものですが、この作品によって救われる人は必ずいる。そう考えて、企画を走らせはじめたんです。
――そしてその企画を進めているうちに新型コロナウイルスが蔓延し、社会はますます窮屈に、生きづらいものになっていきましたね。
大切な人、親しい人に会うことさえままならなくなりました。特に病気の人や高齢の人と会うことは難しかったですよね。僕にも遠く離れた地方に住む高齢の父がいるのですが、互いに行き来することができなくなり、3年ほど会えない状況が続きました。会いたい人に会えないということが、どれほど寂しくて辛いことか。現代に生きる僕たちも身を持って知ることになったのです。
シベリア抑留者は最長で11年もの間愛する人と会えなかった。さらにいえば、抑留者の約10%、およそ5万5千人の方々が亡くなっています。会いたい人に会えずに亡くなる人の無念たるや、想像して分かるものではありません。
シベリア抑留中に亡くなるということは実に悲惨な痛ましい出来事ですが、私はこの話をただ「気の毒だった話」として伝えるのではなく、今を生きる人たちの支えになるものとして、エールになるものとして届けたいと思いました。
閉塞感が漂う社会で、生きることに迷う人が、この映画を観ることで一歩を踏み出すことができればと思ったんです。
人を支えることができるのは人しかいない
――実在した山本幡男さんの物語を、未来を生きる人々の支えにしたかったのですね。
人を支えることができるのは人でしかありません。家族や友人、そして愛する人がいてこそ、希望を持つことができます。
『ラーゲリより愛を込めて』は決して綺麗事で彩られた作品ではありません。けれど、大切な友が希望をつないでくれる物語です。あらゆるところに偏在する人と人との心のつながりに思いを馳せられる作品になったと思います。
――映画のタイトルを、原作の『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』から『ラーゲリより愛を込めて』へと改題したのはなぜでしょうか。
原作は事実を忠実に迫った内容でしたが、映画化にあたっては登場人物の心情を肉付けする必要がありました。そしてそれを作り込んでいく段階で、山本幡男さんや4人の仲間、そして家族の思いを伝えるためには今のタイトルの方が相応しいと考えたんです。収容所内だけの物語でない、紡がれる愛の物語にしたかった。
おじいさんがおせんべいを独り占めしていた思い出
――大人のぽりぽりクラブでは、おせんべいで人の心をつなげないかと考えています。例えば、岩塚製菓の定番商品「味しらべ」には「いつもおばあちゃんの家にあった」「家族で食べた」という思い出がある方も少なくないんです。平野プロデューサーはおせんべいにまつわる思い出話などはありますか?
僕はおばあちゃんっ子で。子どものころは長い時間を祖母の家で過ごしました。そこにはいつも従兄弟たちがいて賑やかでしたね。祖母は僕たちのためによくきなこ餅など手作りのおやつを食べさせてくれました。一方で、面白かったのは祖父です。とにかくお菓子が大好きな人でした。自分のためにだけにこっそりおせんべいを買って食べていた。あるとき従兄弟がそのおせんべいを勝手に食べてしまったのですが、随分怒られていましたね(笑)。だから、僕にとってはおせんべいはみんなで分け合うものというよりは、祖父が独り占めするものでした。
――岩塚製菓のおせんべいのように一袋にいっぱい入っていても、分けてもらえなかったんですか?
なかったですね(笑)
撮影中に「新潟ぬれせんべい」がプチブームに
――ところで、この映画の撮影中に岩塚製菓のおせんべいを召し上がっていたキャストやスタッフさんがいたそうですね。
はい。岩塚製菓の「新潟ぬれせんべい」は人気がありました。
この作品の撮影は本当に過酷で。真冬のシベリアを表現するためにメインのオープンセットを新潟県の苗場に組んだのですが、山間なものですから当然周辺に商店はありません。そこでスタッフが現地に即席の売店を作ったんです。皆の好みを把握していたスタッフは「新潟ぬれせんべい」もそこに置いていました。キャストの好みを把握していたスタッフは「新潟ぬれせんべい」はそこでたくさん売りました。その結果、好みが伝染してか現地スタッフのなかでちょっとしたブームになったんですよ。
僕もそれを買って、毎日のように一人ホテルで食べていました。ビールと合うんですよ。疲れた身体に沁みましたね。1日1袋食べて、「食べすぎだよ」なんて注意を受けていました。
――気に入っていただけてうれしいです。最後に、この作品を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします。
愛し合う人同士や友人と観に行っていただくのはもちろん、お一人でもぜひご覧いただきたいです。これからの生き方に迷っている方はそっと背中を押してもらえるはず。
コロナ禍や戦争など暗い話題の多い時代ですが、未来は悪いことばかりではないと思います。いろいろな愛の形を感じてください。
――ありがとうございました。
現在フォトキャンペーンは実施しておりません
『映画『ラーゲリより愛を込めて』公式ページ:https://lageri-movie.jp/