編集部おすすめ【コラボ企画】長岡まつり平和祭(前夜祭)で岩塚製菓社員も参加する民踊流し。踊る足元を支える足袋のすごい力とは?
マイちゃん
- 毎年8月2日・3日に開催される長岡まつり大花火大会。日本三大花火大会に数えられる有名なお祭りですが、実は前夜の平和祭からイベントが目白押しで、長岡の街中が大いに賑わうんです。なかでも、数千人が長岡駅前の大通りで踊る大民踊流しは圧巻!これだけでも一見の価値があります。
ガンさん
岩塚製菓の社員もお揃いの浴衣を着て、「長岡甚句」と「大花火音頭」を踊ります。
民踊流しを踊る際の足元は足袋に草履姿が定番ですが、ここでちょっと疑問がわいてきます。お揃いの浴衣はともかく、履き慣れない足袋をわざわざ履く必要があるのかということです……。
マイちゃん
- 確かに、浴衣に比べれば足元は目立たないので適当な靴下でやり過ごしても良さそうです。そもそも足袋を履くメリットって何なのでしょう。
ガンさん
そこで今回はスペシャルなインタビューを実施。長年、足袋を製造・販売してきた福助株式会社のメインキャラクター・叶 福助さんに足袋の良さについて教えてもらいました。
教えてくれたのは…
叶 福助(かのう・ふくすけ)さん
福助株式会社のメインキャラクター。明治33年(1900年)よりキャラクターを務めていることから年齢はかなり高齢になるはずだが、見かけも心もずっと少年のまま。頭を低くし、手をついて常にお客さまに礼を尽くしています。お気に入りはふわふわの座布団。
足に力が入るから、足捌きがきれいに
マイちゃん
- さっそくうかがいたいのですが、そもそも足袋を着用するメリットって何でしょう?
福助さん
足袋は綿でできているので蒸れにくく、足にフィットするので履いていても疲れにくいことが特長です!また指先が二股に割れているので足に力が入りやすいと言われています。
現代では、能や狂言、相撲の行司など伝統芸能に携わる方々が着用しているイメージですが、「床の感覚がよく伝わって踏ん張りが効く」と手術中に着用される医療関係者もいらっしゃいます。よりストレッチの効く足袋型の靴下はよくヨガに興じる方やランナーの皆さんも好んで履いていらっしゃるようです。「指の股が刺激される感覚が心地よい」「指の間の汗を吸ってくれるので快適」という声を聞くこともありますよ。
ガンさん
足袋を履くことにはメリットが多いのですね。一方でデメリットもあるのでしょうか。
福助さん
やはり、着用にはひと手間かかるので「面倒くさい」と感じる方が多いようです。
足袋は「コハゼ」と呼ばれる薄い金属部分を受け糸にひっかけて着用するので、靴下よりもワンアクション手間が必要なんですよね。けれど、これも慣れれば大したことはありません。何度も履いているうちにすいすい着用できるようになりますよ。
足袋は「正装」。足をシャキッと美しく見せてくれる
マイちゃん
- 足袋と足袋型の靴下の違いは何ですか?
福助さん
足袋は綿の布を縫い合わせて作られているので、形がすっきりしていてフォーマルな印象を与えます。一方で糸で編みこまれた靴下はよりカジュアルなものです。例えるなら、足袋はワイシャツ、靴下はニットセーターです。
足袋は足元をシャキっと美しく見せることができるので、儀式典礼など改まった席で着用する「正装」として用いることができる点が大きな違いです。
ガンさん
なるほど足首から下が他人の目に触れる和装をするときには、足袋が最適なんですね。
福助さん
インバウンドが増えた最近は、街中で和装を楽しむ方々が増えつつあります。とはいえ、足元は足袋型の靴下で済ましているケースが多いので、今後はぜひ本物の足袋も着用してみていただきたいです。
自分に合った足袋を選ぼう
ガンさん
足袋の選び方のコツはあるんですか?
福助さん
できるだけ足にぴったりしたサイズのものを選ぶことです。福助では、足裏のサイズだけでなく、足の横幅や甲の高さ、足首の太さに合った足袋をお選びいただけるようラインナップを揃えています。本当に履き心地の良い足袋を探したいときは、ぜひ百貨店などで採寸してからご購入することをおすすめします。
足裏サイズを選ぶときは、実寸の足の長さより+0.5センチのものを選ぶようにするといいですよ。一般的にスニーカーなどは多くの方が実寸の足の長さより+1.0センチのものを着用されています。そのためスニーカーのサイズ-0.5センチが足袋を選ぶときの目安です。
マイちゃん
- 私の靴のサイズは23.5センチなので、足袋を選ぶときは23.0センチとなるわけですね。
ガンさん
お手入れのコツはありますか?
福助さん
履いた後は洗濯ネットに入れて洗い、風通しのいいところに陰干しし、アイロンをかけてからしまっていただくと長持ちします!
お揃いの浴衣、お揃いの足袋で踊るから、みんなが一つになれる
マイちゃん
- 今年の長岡まつり平和祭(前夜祭)でも岩塚製菓の社員はお揃いの浴衣を着て、足袋を履いて民踊流しを踊ります。足袋を供給している企業の一員として、長岡まつりへの思いをお聞かせください。
福助さん
街をあげて日本の伝統を守り、想いをつなぎ続けている長岡は本当に素晴らしい地域ですね。福助も足元から皆さんを支え、このお祭りを成功させる一助になりたいです。
日本の伝統にまつわる高品質なものづくりを続けている岩塚製菓さんと福助は、企業精神に似たようなものを感じています。伝統を守るための取り組みを続けている皆さんとともに、今後も次の世代へと良いものを受け継いでいきたいです。
ガンさん
岩塚製菓の社員は新入社員を含む80人ほどの社員が隊列を組み、同じ格好をして同じ振り付けで民踊流しを踊ります。お祭りの前には社内で練習をして、本番当日は伝統を紡いできた人々と一つになるんです。お揃いの浴衣、お揃いの足袋で踊るからこそ、一層みんなが一つになれると感じます。
福助さん
少し手間が増えるかもしれませんが、ぜひ練習のときから足袋を着用してみてください。履くことで足袋が足になじみ、より足捌きが美しくなるかもしれません。
今年も「復興」へ思いを馳せて
マイちゃん
- 長岡まつりの前身である「長岡復興祭」は、1945年の8月1日の夜、長岡を襲った長岡空襲の犠牲者の慰霊のために開催されるようになりました。その後、2004年の新潟県中越地震での被災者を悼み、復興への願いを込めた現在の「長岡まつり」へと続いています。
今年は長岡市を含め中越地方に甚大なる被害をもたらした中越地震から20年の節目の年でもあります。長岡の歴史と地域に思いを馳せ、そして復興への祈りを込めて、この長岡まつりを楽しみにされている方々や多くの準備をされている方々と一緒に、地域の盛り上げに少しでも貢献したいと考えています。
2024年も花火バージョンの「ふわっと」を発売!
岩塚製菓では長岡まつり大花火大会を盛り上げるため、今年も長岡花火デザインの「ふわっと」を新潟県限定で発売いたします。長岡花火の「超大型ワイドスターマイン」「復興祈願花火フェニックス」がパッケージを彩る 「ふわっと」をお楽しみください。
親しい人と語らうひととき、一人でちょこっとしあわせな時間を過ごすとき、そして花火大会本番でのおつまみに、ぜひお召し上がりください。
取材協力
福助株式会社
福助株式会社は足袋装束店として明治15年に創業。140余年もの長い歴史の中で培った技術で、現在は靴下・ストッキング・下着にまで事業領域を拡大している。はき心地や着用時の美しさが好評でロングセラーを誇る「福助足袋」やストッキング「満足」といったオリジナル製品の他、多くの有名ブランドのライセンス製品まで幅広く展開中。お客様に「福」を感じていただけるようなモノづくりやサービスを目指している。